TOEIC中級(750〜800点を目指す)1週目(全8回)

使用するテキスト

まずはこのコースで使用する市販の教材を入手しましょう。これらの教材は1冊ずつ進めるのではなく、毎週複数の宿題(教材)を並行して取り組んでいきます。

すぐに使用するテキスト

すぐに使用するアプリ

  • Quizlet(単語学習の無料アプリ):AndroidiOS

4週目以降で使用するテキスト

必要に応じて使用するアプリ

  • abceed(でる1000問をアプリでやりたい方用):AndroidiOS
    アプリは無料でダウンロード可能です、その中で「でる1000問」「新TOEIC(R) TEST 文法 特急」を購入可能です。紙の本とアプリどちらかでも良いですし、両方を併用しても効果的です。

宿題概要全体像

具体的な宿題は以下の通りです。

左側の数字が週を表していて、右にその週の宿題が記載されています。つまり、第1週目、今日からの宿題が「TSL①」「ゼロからスタート英文法Section1〜6」「公式問題集TEST1(Part3)の精読&音読」「文法特急第1章、第2章」「公式問題集TEST1(Part7)の精読&音読」とわかります。

宿題を100%こなすには毎日2時間(1週間で約15時間)以上の学習時間捻出が必要です。できれば1週間で20時間を目指しましょう。(もし毎日1時間で取り組むのであれば1週間の宿題を2週間かけて取り組みます)

と言っても、毎日まとまった時間を2時間確保する必要はありません。細かい時間を積み上げていきましょう。

1日2時間の例としては、朝15分、通勤電車で15分、昼休みに30分、残業前に15分、帰りの電車で15分、帰宅後に30分、これで2時間です。

これに加えて本当に細かいコーヒーブレイクや歩きながら音読をするなどを加えればもう少し時間を作ることができるので、ご自身の生活を振り返り、どういう時間を使おうかなと考えてみてください。

後ほど具体的なスケジュール作成についてもお伝えしますので、まずは以下の今週の宿題を1つずつ確認していきましょう。

  1. 単語:TSL①
  2. 文法:ゼロからスタート英文法Section1〜6
  3. リスニング:公式問題集TEST1(Part3)の精読&音読
  4. Part5:文法特急第1章、第2章
  5. Part7:公式問題集TEST1(Part7)の精読&音読

単語

使用するアプリ:Quizlet

範囲:TSL①1〜272

ゴール:
英単語を見たら、聞いたら、日本語の意味がわかる

「意味がわかる」の定義は以下の2点です。

・1秒で意味がわかる
・その単語の品詞もわかっている
 「beauty≠美しい」「beauty=美しさ」

単語暗記の手順

その状態に仕上げるために、以下の手順でトレーニングを進めていきましょう。

  1. Quizletアプリのユーザー検索で「courage-lang」を検索
  2. 「courage-lang」の中にある「TSL1259」フォルダの中にあるカードセット「TSL①」のカードセットをダウンロードする。(TSL②以降は100単語毎のセットに分けています)
  3. 学習モードで、右上の設定から「日本語を答える」モードに設定し、英単語を見た時に1秒以内にその意味がわかるかどうかを確認する。
    意味を思い出すのに1秒以上かかる、あるいは品詞が曖昧な場合には「もう一度学習する」に振り分ける。

    「beauty」という単語を見た時に「あれ、美しいだっけ?美しさだっけ?」と曖昧だと感じたら迷わず「もう一度学習する」に振り分けます。
  4. 全て暗記できたら、もう一度繰り返す

さて、ここまででゴールにたどり着いたかと思います。もし「ゴールってなんだっけ?」となってしまっている場合は、必ず再度ゴールの状態を確認しましょう。

単語暗記のスケジュールイメージ

スケジュールの立て方としては大きく2通りあります。

  • 1日に100ずつ進める方法
  • 毎日全範囲に取り組む方法

どちらで進めても良いのですが、ここでは「毎日全範囲に取り組む方法」を推奨します。

「1日に100ずつ進める方法」の場合、せっかく覚えた単語も、次に見るまでに時間があきすぎてしまい、ほぼ完全に忘れてしまう…ということがよく起こるためです。単語暗記は細かい時間を使ってでも苦手単語に触れる頻度を上げることが重要なので、以下のイメージで進めてみてください。

  1. 初日に少しまとまった時間を作り、範囲の単語全てを覚え、苦手なもの(「もう一度学習する」に振り分けたもの)を半分くらいまでに絞る
  2. 翌日はさらに苦手を減らし、3日ほど、つまり週の前半で一度全部覚えきる
  3. 週の後半には毎日総復習をする
単語学習のポイント
  • 隙間時間を使う
    駅のホームで電車を待っている間、コピーを取っている間、エレベーターの中など、1分単位の時間を使いましょう。単語は隙間時間に適したトレーニングです。
  • 極限まで頻度を高める
    単語を覚えても忘れてしまいます。忘れるものです。ただ、完全に忘れてしまうと思い出すのも大変になってしまうので、忘れてしまう前に思い出す感覚で、単語に触れる頻度を上げましょう。睡眠時をのぞいて、5時間以上あけないことを心がけてください。忘れることに対してショックを受けたり、くよくよしないでくださいね。
英単語のスペルは覚えた方が良いですか?
覚えなくて良いです。このコースの目的はTOEICの点数を高めることです、その目的達成に近づくかどうかで判断をすると、TOEICでスペルのアウトプット(書かせるなど)を求めらることはないので、一切覚えなくて良いです。
1つの英単語にたくさんの日本語の意味がある場合がありますが、全部覚えた方が良いでしょうか?
1つ正確に覚えれば良いです。2つ目以降の意味については徐々に増やしていきましょう。まずはスターターキットを身につけるというつもりで、知らない単語を無くしていくことを目標にします。ただ、品詞を意識した日本語を覚えるということ、1秒以内に反応できるということは必ず意識しましょう。
カタカナ英語で覚えても良いですか?
すでに日本語のカタカナとなっている単語についてはそのままカタカナで覚えても良いです。例えば「juice」であれば「汁」ではなく「ジュース」で良いです。ただ、必ず一度は日本語の意味を確認し、自分の認識と合致していればカタカナで覚えるようにしましょう。なぜかというと、カタカナとは意味が異なる英単語が存在するからです。例えば「クレーム」というと「苦情」のイメージがありますが、英語の「claim」は「要求する」という意味です。「スマート」なんかも英語では「賢い」になりますよね。なので、一度は日本語を確認するようにしましょう。

文法

使用するテキスト:ゼロからスタート英文法 CD付

文法の来週までの宿題のゴールはSection1〜6について文法を理解して、日本語から英語に正確に訳せることです。この時、ただ訳せるのではなく、その説明も言えるようにしましょう。

「あなたの会社はどこにありますか?」であれば以下の2点が言えることが基準です。

  • 「Where is your company?」
  • 「疑問詞のWhereを文頭に持ってきて、主語(your company)と動詞(is)は入れ替える」と声に出して説明ができる

そのための手順は以下の通りトレーニングを進めていきましょう。

〜初日〜

まず2時間程度の時間を確保して、宿題の範囲全体を読みます。ここでの目的は宿題の範囲全体を把握することと、英文法を思い出すことです。細かい文法事項は気にしすぎないで良いのですが、自分で説明ができないと感じたところには付箋を貼るなどして「わからないところがどこかをわかるように」しておきましょう。

〜2日目・3日目〜

苦手な箇所を中心にテキストを熟読します。この時、自分なりの簡単な単語(dog、goodなど、本当に簡単な単語)を使って作文し、メモをしながら取り組むと理解が深まります。

テキストを何度読んでもよくわからないところも出てくるかもしれません。3回読んでも理解が難しい場合にはネット検索をするなどして解決させましょう。ネット検索でも解決できない場合には質問をして解決させましょう。

〜4日目以降〜

ここからはゴールに辿り着いているかどうかの確認なので、テキストの日本語を見て、ゆっくりで良いので正しく英訳ができるかを確認しましょう。

正しい英訳ができないものについては、その原因がどこにあるかを考えましょう。

ここで考えられる原因は「単語」か「文法」のどちらか、あるいは両方です。
「単語」であれば覚える、「文法」であれば再度理解し、原因を解決させてからまた英訳にトライしてみましょう。

もし英語で言えるかどうかであれば「発音」と言う要素も含まれますが、今は文法の課題なので、ここでは英語が書けるかを考えましょう。また、あくまでも文法理解の課題であり、ライティングではないのでスペルは一切気にしなくて良いです。

ここまでで今週のゴールに到達しているはずですが、いかがでしょうか?
もし「ゴールってなんだっけ?」となってしまっている場合は改めてゴールを確認してから進めましょう。

リスニング

使用するテキスト:公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5

範囲:公式問題集TEST1 Part3 53〜58(2パッセージ)

ゴール:
範囲の英文について、見て全て理解ができていて、かつ何も見ずに音を聞いて、その音を頭の中で文字起こしできている状態。

ゴールの状態にするために、以下の手順で取り組みましょう。

  1. 試しに一度聞いてみる
    目的は「力試し」です。少し聞こえる単語などもあるかと思います。まずは全く聞こえないわけではないということを認識しましょう。聞くのは1度だけ、集中して聞きましょう。
  2. 精読する
    テキストの文を見て全てわかることを確認します。
    もしわからない単語や文構造があれば、調べてわかる状態に仕上げましょう。見てわからない英文を「聞いたら急にわかる」ということは無いので、まずは見てハッキリとイメージできる(鮮明に絵が浮かぶ)状態にします。
  3. 音読する
    音源を聞き、音源を止め、真似するように音読をします。
    特に「音が繋がるところ」「音が軽く・弱く読まれるところ」「音が消えてしまうところ」などを意識して音読しましょう。
    ここでのゴールは、この英文はこう発音されるんだということがわかること、つまり、文字情報と音情報を一致させることです。最初はスクリプト(原稿)を見ても良いですが、後半はスクリプト(原稿)を見ずに取り組みましょう。何も見ずに、音を聞いたらその音が頭の中で文字起こしできている状態がゴールです。

    文字はあくまでも音を記録するために便宜上使っている記号でしかありません。
    What time is it now?が「掘った芋いじるな〜」に聞こえるという話がありますが、この話の通りで「ワットタイムイズイットナウ」なんて発音されることはありませんし、そのことを悩んでも仕方がないので、「ホッタイモイジルナ〜」と聞いたら「What time is it now?」と繋がることが大切です。1つの文につき、最低10回の音読は必要です。

リーディング(Part5)

使用するテキスト:1駅1題 新TOEIC(R) TEST 文法 特急

範囲:第1章、第2章

ゴール:
範囲の問題について、全て正解できるだけでなく、その正解の根拠を声に出して説明できる(誰かに教えてあげられる)、つまり、同じような問題が出た時には自信を持って正解できる状態。

その状態になるために以下の手順で進めましょう。

  1. 一度解いてみる(時間は気にしすぎなくて良いですが、1問あたり30秒ペースを意識しておきましょう)
  2. 答え合わせをする
    この時、回答根拠を声に出して言えない問題は、たとえ正解していたとしても×とする
  3. ×をつけた問題について、解説を見ながら自分の言葉で説明をしてみる。
  4. ×がついた問題については、時間を置いて(翌日以降に)再度解き直しを実施する。
  5. 全ての問題について回答根拠が言えて正解できる状態になれば完成。

この宿題の目的は正解できることではありません。試験本番で同じような問題が出てきたら自信を持って解けることなので、どのように正解を導き出したのかを誰かに教えてあげられるような状態に仕上げましょう。

アプリでの学習が必要な方は以下のabceedというアプリの中で「でる1000問」を購入することが可能です。

abceed:AndroidiOS
アプリは無料でダウンロード可能です、その中でテキストを購入します。紙の本とアプリどちらかでも良いですし、両方を併用しても効果的です。アプリでは正解不正解だけで分けられてしまうので、必ず全て「声に出して正解を選んだ理由を教えられる」かどうかは確認をするようにしましょう。しつこいですが、説明できない正解は勘が冴えているだけと捉えましょう。

リーディング(Part7)

使用するテキスト:公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5

範囲:TEST1Part7、176〜185(4パッセージ)

ゴール:
範囲の英文について、全て正解に理解し、ゆっくりで良いので英語の語順のまま鮮明なイメージを持って読むことができる状態。

ゴールの状態にするために、以下のステップで取り組みましょう。

  1. 精読
    コピーなどをとって文章に書き込みができる状態にしたうえで、テキストの文を見て全てわかる状態であることを確認します。もしわからない単語や文構造があれば、調べてわかる状態に仕上げます。
  2. 音読
    精読ができたら、前から音読をしながら意味を理解していきましょう。ここで音読をする目的は何かというと、英文を行ったり来たりしながら理解せずに、前から絵を重ねるように理解していくためです。ゆっくりでも音読をしながらイメージをする(最初は「日本語訳をする」で良いです)ことで行ったり来たりすることができないので、発音に意識は置きすぎなくて良いので、音読をしましょう。音量もボソボソとした音読で良いです。これを繰り返し、ゴールの状態にしましょう。

スケジュール作成

ここまでが宿題の内容でした。

ここまでの内容を踏まえて、今日からどういったスケジュールで取り組むか、具体的なスケジュールを決めていきましょう。

今週はそれぞれの宿題の負荷は決して高すぎる訳ではありませんが、5つの課題があるので上手に計画を立てないと失敗してしまいます。

なんとなく頭の中で考えるだけでなく、仕事などの大切な予定を入れるのと同じ気持ちで、具体的に何時から何時まで、何をするかまでを決めて行きましょう。

予定表サンプル

スケジュール作成のポイントは以下の通りです。
30分ほど時間をかけて良いので、丁寧に計画を立てましょう。

スケジュール作成のポイント
  • 1週間の合計学習時間は20時間を目指す
  • 仕事が休みの日に寄せても良いが勉強時間ゼロの日が無いようにする 例)土日は各5時間、その他は1日2時間
  • 単語は必ず毎日やる(睡眠時間を除いて5時間あけない)
  • 1週間は6日で考え、残りの1日は予備日にする
  • 前半に負荷をかけ、後半は復習に充てる
  • 仕事などの重要な予定と同列の優先順位で予定する

計画を立てても途中でうまく行かなくなることがあるので、その時は必ず計画の見直しを行いましょう。

それぞれの宿題にかけるべき時間配分はどうすれば良いですか?
今回は初回ということもあり、まずはそれぞれの宿題に対して均等に時間をかけてみましょう。その中で自分が苦手と感じる課題が出てきたらそれに時間を割くように変更を加えて行くと良いです。今までの受講生の傾向から、単語には時間をかけすぎない方が良いので、単語は最長5時間と決めて取り組むことも大切です。

また、ストップウォッチ片手に勉強をする習慣をつけて、自分がどれくらいの時間勉強しているかは必ず記録しましょう。
記録すると決めるだけで勉強量の確保がしやすくなるだけでなく、単語・文法など各課題に対して投下時間の偏りがないかどうか、後から確認することもできます。

ここでは「Study plus」というアプリを紹介します。
簡単に学習記録がつけられるだけでなく、グラフ化もしてくれるので非常に便利です。

それでは最初の1週間、まずは全力で頑張りましょう!